オクトピア緑が浜の耐震基準適合審査日記
今回の審査対象物件は「オクトピア緑が浜」。茅ヶ崎市の西湘バイパスのすぐ近くに位置しています。徒歩圏に茅ヶ崎海岸があるため、ウエットスーツ姿のサーファーがサーフボードを掲載した自転車で移動している姿が湘南イメージを高めます。
茅ヶ崎海岸付近の建物の景観は、低層の建物が多いため天空に圧迫感が無くとても開放的なイメージです。対象の建物はそのような地域に建立されています。沿道に位置するこのマンションは写真のようにとてもおしゃれで湘南イメージがあります。
今回の依頼人は横浜市神奈川区に拠点を置く客付側の不動産仲介会社様です。たまたま元付側の不動産会社様がこのマンションの1階に事務所を構えていました。午前中にこの会社様に出向き、対象住宅の鍵を拝借して建物の外部から調査いたしました。
外装は基本的にライトブラウン系統のタイル張りで部分的にコンクリート打ち放しで仕上げられていて、目視できる範囲内では構造クラックやエフロレッセンスも認められません。構造クラックは致命的な問題になりますが、エフロレッセンスも構造の欠陥に繋がります。
エフロレッセンスとは、コンクリートのひび割れから雨水が浸入し、コンクリート中の石灰成分(水酸化カルシウム )が水に溶け出し、ひび割れを通じてコンクリート表面に溶出することで空気中の二酸化炭素と化学反応を起こして炭酸カルシウムになります。この水溶性の炭酸カルシウムが蒸発することで結晶化して白く見えるのです。これを別名「白華現象」とも呼ばれることもあります。
さて内部です。中庭の設置された外部階段にて二階に上がります。玄関ドアのキーを解錠して内部に入ります。このマンションの住宅は現状のままの販売形態をとっているようです。最近の中古マンションでは現状渡しはとても少なくなり、その反面としてフルリノベーションが多くなってきています。
フルリノベーションの住宅は、基本的に内装を全撤去の上プランニングから新規に作り変えることが主流です。外部こそ中古マンションですが、内部はまったくの新築マンションと一緒です。しかしこの住宅は現状渡しです。内部ではコンクリートの構造体を目視できる部分はありません。
専有部分では有りませんが、専用利用のバルコニーにて外部の確認を行います。バルコニーは基本的にタイル張りではなく、壁は塗装仕上げになっています。柱部分はコンクリート打ち放ししあげ、バルコニーの内壁は塗装仕上げで、コンクリートの状況確認は可能です。目視のできる部分においては問題になるところはありませんでした。
「オクトピア緑が浜」は昭和59年築で30年以上の築年数が経過していますが、定期的な大規模修繕工事にて適切なメンテナンスが行われていました。耐震基準適合証明は問題なく発行できる住宅でした。
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